中日山下斐紹(あやつぐ)捕手(28)が11日、ナゴヤ球場で契約更改交渉を行い、現状維持の600万円でサインした。新型コロナ禍の緊急事態宣言下だった今夏、遠征中に球団規律違反の外食が判明。10月30日に、10日間の謹慎処分を受けていた。会見冒頭で「まず初めに、このたびの僕の軽率な行為で、ファンのみなさんの期待を裏切ることをしてしまい、申し訳ないです。すみませんでした」と頭を下げて謝罪した。

山下は習志野から10年ドラフト1位でソフトバンクに入団し、18年に楽天に移籍。昨オフ自由契約になり中日に育成契約で入団した。6月1日に支配下登録されたが、1軍では5試合10打数1安打に終わった。来季へ向け「今までは捕手にこだわり持っていたが、木下さんがいるし、捕手としてのレギュラー取りは難しい。外野であれ、どこでも結果を残したい。代打の一番手を目指していきたい」と不退転の決意を口にした。

立浪和義監督(52)は山下の規律違反について、「きっとこれからはないようにやればいい。そんなことを自分は気にしないですよ」と懐の深さを見せた。山下は謹慎を経て、9日からナゴヤ球場での秋季キャンプに合流中。打撃練習を見た新指揮官は「ドラフト1位というだけあり、野球センスをものすごく感じる。遠くに飛ばせる力があるし、すごく楽しみ。いろんな意味で期待している。誰がけがするかわからないし、外野も一塁もあるかもしれん」とコメント。強竜打線復活を導く豪快打撃に期待を込めた。【伊東大介】(金額は推定)