<パ・CSファイナルステージ:オリックス2-0ロッテ>◇第2戦◇11日◇京セラドーム大阪

オリックスが日本シリーズ進出に王手をかけた。パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦。本塁打王の4番杉本裕太郎外野手(30)が6回にロッテ東妻から先制2ランを放った。これが決勝点となり、チームはリーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて3勝0敗。

12日の第3戦で勝つか引き分ければ25年ぶりの日本シリーズ進出が決まる。

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杉本は2学年後輩の吉田正の「後片付け」を担う。3、4番コンビは約1カ月ぶりで「ふと正尚が帰ってきたな~と思う瞬間があるんです」と打ち明ける。次打者サークルでのルーティンだ。「正尚はバットに重りをつけてスタンバイしている。いつもポンと外してから…。適当に置いていくんですよ」。グリップエンドから重りを抜いて放り投げるが、白い円の中に入ったことがない。「いつも僕がサークルに片付けます。そもそも(円に)入れる気がない。やっといて~みたいな感じです」と笑う。杉本が拾って並べるまでが、吉田正が打席に向かう一連の流れとなっている。

後輩の約1カ月での復帰に「驚異的な回復力でさすが。頼もしい。正尚が帰ってきて『よし、勝てる』とベンチみんなが思った」。3番がヒットを打ち、4番が本塁打で片付ける-。この夜、理想の形だった。【オリックス担当=真柴健】