オリックスの先発を託された山崎颯一郎投手(23)が、ベテラン石川との投げ合いで互角に渡り合った。今季プロ初勝利を挙げた通算2勝右腕VS現役最多177勝の41歳左腕。サンタナに浴びたソロ1点にとどめ、遊撃・紅林らの好守にも支えられ、5回を4安打1失点にまとめた。

だが「高めに行ってしまっての1発。もうちょっとローに投げなければいけなかった」と悔しさいっぱい。プロ初登板の東京ドームは、マウンドからの景色が違った。「感覚的には(まっすぐが)行っていない感じがずっとあった」。女房役の若月に「大丈夫」と励まされ、気持ちを切り替えた。

クライマックスシリーズのファイナルステージロッテ戦は、勝ち抜けを決める2連勝後の12日第3戦先発を任されながら、3回途中1失点で降板。同じ轍(てつ)は踏むまいと5回まで持ちこたえた。だがヤクルトの王手を止められず。「(流れを)引き込むような投球ができなかったのが悔しい」。中嶋監督から好投をねぎらわれたが、表情は沈んだままだった。