中日山本拓実投手(21)が26日、ナゴヤ球場での自主トレを打ち上げた。

高卒4年目の今季は先発もした前年までと異なり救援のみで9試合に終わり、通算でも28試合5勝6敗。来季は「どちらの準備もする」とソフトバンクにFA移籍した又吉が自称していた先発、リリーフ両刀の「便利屋」に立候補する。「又吉さんは『いないと困る存在になれば、希望するポジションはついてくる』と話していた。まずは1軍に食らい付くのが大事」とフル回転を誓った。

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今季救援で66試合に登板した又吉は昨年まで先発やロング救援もこなし、通算400試合登板を数える。17年には完封勝利も挙げ、「便利屋」を誇りにしていた。山本はその残像を追う。秋季キャンプから、練習や登板前に行う体幹、肩甲骨周りのトレーニングが固まった。「又吉さんは毎日やることが変わらない。1軍で活躍する選手はみな軸をぶらさない。軸を大切にしたい」。この日も練習前に屋内で体をほぐして小雪のちらつくグラウンドに出た。

「残像」が移籍した巡り合わせは「僕には大チャンス。又吉さんの枠が1つ空く。何としても食い込めるようにしたい」と自らの1軍入りにはプラスと捉えた。年明けは同じ身長167センチ、チーム投手最年長36歳の谷元の沖縄・宮古島自主トレに弟子入りする。【伊東大介】