東関東支部選抜が攻めあぐみながらも、チャンスを確実にものにして豊田(東海)を振り切って、第1回大会の王者となった。

1-1の4回裏、無死一、二塁からこの日2つ目の併殺で2死三塁とチャンスがしぼみかけたが、ここで下位打線が爆発。7番荒沼暖人(はると、取手)の勝ち越し適時打、8番赤津翔馬(取手)が右前打でつなぎ、9番白仁田航志(取手)の適時打で2点を挙げて、試合を優位にした。

投手陣も奮闘。「今日は石谷でしたね」と、石崎学監督は先発して2回3分の2を零封した石谷海人(木更津)の名を挙げた。「相手の守備がよく、点をもらえないだろうと思いました。取れるのは4,5点。相手は打撃がよく、ワンチャンスでドンとくるのでいかに投手が抑えてくれるかでした」という。相手打者などに応じて細かく6人で継投。リードを奪ってから147センチの小兵左腕、赤津が相手打線を交わし、最後は山本虎太郎(八千代中央)―朝来友翔(取手)で締めて逃げ切った。

殊勲の投手陣。石谷は5回にダメ押しの適時打も放つ活躍で「むだ球がなく、きれいに投げられました。いつもは悪いコントロールがよかった」と笑顔を見せた。赤津は「抑えられてよかった。ストレートがよかった」と話した。荒井優聖主将(取手)は「投手がしっかり抑えて、下位打線が頑張ってくれました。選抜チームを短い期間で一から作って、力を合わせて集中して頑張れた。一番の勝因は打撃力だったと思います」と振り返った。

金メダルを胸に喜ぶ選手たちを見て、石崎監督は「2つの約束、優勝すること、生涯にわたって付き合える友達をつくること、を守ってくれました」と話した。