阪神矢野監督がラストイヤーに4番を争わせるのが候補筆頭の大山悠輔内野手(27)と昨季チーム最多24本塁打の2年目佐藤輝明内野手(22)だ。

日刊スポーツでは「どちらも勝て4番バトル」と題し、沖縄・宜野座キャンプで繰り広げられる4番バトルにズームインします。

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今季4番の大本命大山が、キャンプ初日から宜野座の空に豪快なアーチを描いた。69スイングで3連発を含む10発をたたき込んだ。「自分の中で意図を持って1球、1球しっかり打たないと意味がない。やりたいこと、課題を見つけて意味のある打撃練習をしたい」。新任の藤井康1、2軍巡回打撃コーチと両足を動かさずに打つティー打撃を敢行。その後も室内で緩いトスを上げるマシンでグッと体をこらえながら打ち込んだ。昨年は背中の張りなどで本来の打撃ができなかっただけに、このキャンプでしっかり自分の打撃を追求する。

前日1月31日、矢野監督が今季限りで退任することを明かした。「監督がそれだけの覚悟を持って1年間戦うということだと思う。監督以上に覚悟を持ってやらないと。結果を出すことで喜んでくれるのは間違いない。成長した姿を見せられたら」。入団2年間の4番は合計24試合だったが、矢野監督1年目の19年には開幕から108試合を任された。矢野政権の過去3年間で406試合中266試合、66%で大山が4番に入っている。それほど期待は大きい。恩返しは結果を出すことに尽きる。4番争いで佐藤輝に勝ち、シーズンでも大活躍して有終の美を届けたい。【石橋隆雄】