西武ドラフト1位隅田知一郎投手(22=西日本工大)が、“山川斬り”で開幕ローテーション入りに猛アピールした。

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初のシート打撃登板の3人目。初球、外角やや低めの直球でバットを差し込み中飛に打ち取った。「思ったより差し込めた感触はあったので、シュートせずにしっかり差しにいく球を投げられた」と、球界屈指のホームラン打者との力勝負を制した。

この日投げた24球の最速は「146、7くらい」と、第3クールにして順調な仕上がり。その直球を軸に多彩な変化球で幻惑する。この日は1人目の古賀悠斗捕手(22=中大)をスプリットで見逃し三振。2人目の岸は、内角へのカットボールでファウルを誘いカウントをかせぐと、最後は直球で再び見逃し三振に打ち取った。3三振を記録し「いかに直球を速く見せて差せるかだと思う」。カーブ、ツーシーム、チェンジアップ、スライダーと直球含めて7色の球種をベース板の上で表現する。

第4クールでは紅白戦でより実戦に近づいていく。登板後、バッテリーを組んだ森から「テンポが良い分、うまくいかずに打たれた時、どう間を取ったりタイムを取るか大事になってくる」と実戦的な助言を受けた。慢性的な左腕不足のチームに、開幕ローテは現実的な目標。「まずはコントロールがすごい武器。コースにしっかり投げ切れるということをしっかりキャッチャーに見せていきたい」と、信頼を勝ち取りながらローテ入りをたぐり寄せる。【栗田成芳】