レギュラー返り咲きを狙うソフトバンク上林誠知外野手(26)がオープン戦初戦のオリックス戦でチーム1号の2ランを放った。18年に22本塁打をマークした持ち前の「長打力」を生かしつつ、今季はここまで実戦で高打率を残している。「ハイブリッド型」のニュー上林で、中堅の座をがっちりつかみ取る。

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宮崎で2年ぶり開催となったオープン戦に集まったファンが思わず沸いた。0-8と大量リードを許していた6回。2死二塁で上林が放った打球は、大きな放物線を描いて野球少年らが観戦する右翼スタンドに飛び込んだ。「手応えは完璧でした」と、自身も納得の1発になった。

紅白戦でも1本塁打しており、実戦2本目はチーム単独最多。一方で、打率も9試合24打数9安打の3割7分5厘を記録しており「持ち味(の長打)が出ている中で、ちゃんと率が出るというのは理想ですね」。牧原大や柳町らと争う中堅争いでも1歩リードの状況だ。

この日、朝の集合時には王球団会長兼特別チームアドバイザーが「今の技術でも頭を使えば結果はついてくる」などと訓示した。これには上林も「頑固にならずにやっていこう」とうなずく。1月の自主トレで取り組んだ体全体を使った打撃フォームに加え、今キャンプでは「前でさばく」従来の打ち方を融合させているところ。柔軟な思考で、ニュー上林を完成させる。【山本大地】