中日福留孝介外野手が、巨人との開幕戦に「3番左翼」で先発出場した。44歳10カ月での開幕スタメンは98年の日本ハム落合博満の44歳4カ月を抜いて最年長となった。

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プロ24年目がそんな記録で始まった背景には先輩への“反抗”がある。昨オフに就任した立浪監督は中日だけでなく、PL学園の先輩でもある。就任直後、指揮官の青写真では福留は「代打の切り札」。伝え聞いたベテランは言い切った。「レギュラーを取るつもりでやる。監督に言われる場所でやるが、最初からそれ一本の気持ちでは自分自身が衰えていく。監督にこの年でもレギュラーで使いたいな、と思ってもらえるくらいの準備をしていきたい」。

キャンプ、オープン戦を通じて「使いたい」と思わせ、阪神時代の19年以来、3年ぶりに開幕スタメンをつかんだ。5回までの3打席で巨人先発の菅野の前に二ゴロ、三振、三振。それでも年齢を感じさせないスイングで存在感を示した。

日米通算2500安打まで51本、NPB通算2000安打に49本と迫って迎えたシーズン。4月26日が45歳の誕生日のため、開幕2戦目には44歳11カ月となり、出場すればリーグの野手最年長記録を再び更新する。「個人目標はない。チームとして何とか優勝争いを張っていけるようなシーズンにできたらいい」。13年ぶりに竜のユニホームに袖を通した新指揮官とともに、福留の戦いも始まった。【伊東大介】