日体大は11安打10得点と打線がつながり、今季最終戦を白星で飾った。

今秋ドラフト上位候補の投打二刀流・矢沢宏太投手(4年=藤嶺藤沢)は「2番DH」で先発出場。この日は野手に専念し、5打数2安打1打点。矢沢は「(3打数無安打の)昨日から打席の内容は悪くはなかったと思っていました。特に力まず、普通のスイングを心がけました」と、いつも通りの意識が結果につながった。

久しぶりの打点となった。8-6と2点リードで迎えた6回1死二塁。スライダーを振り抜くと、打球は右翼フェンスにワンバウンドで到達。適時二塁打となり、4月9日以来8試合ぶりに打点をマークした。

最後に調子を取り戻した。今季は開幕から3試合で10打数8安打7打点と、絶好のスタートを切った。しかし、4試合目からの7試合は25打数4安打0打点と調子を落としていた。その中での複数安打に「中盤に(調子が)落ちて、そこからもう1度、立て直すとが出来たのは大きかったです」と、秋につながる一打となった。

日体大は全日程を終了し、8勝3敗。勝ち点4を獲得したが、リーグ制覇には届かなかった。古城隆利監督(52)は「選手たちは意識高くやってくれて、手応えもあったと思う。僕自身も楽しみなチームでした」と選手をたたえた一方で、チームが矢沢頼りになってしまった部分があったと振り返った。「『矢沢が抑えて、矢沢が4番で打って』というのが一番の勝ちパターンになった部分がありました。もっと彼を楽な状況でやらしてあげられるような持って行き方が必要だったと感じています」。秋に向けては、投手陣の奮闘と主砲の成長を期待した。リベンジに向け、部員約300人の挑戦が再び始まる。