専大がドラフト候補に挙がるエース・菊地吏玖投手(4年=札幌大谷)の力投で国士大に先勝。前の試合で首位を走る東洋大が負けたため、専大も優勝戦線に踏みとどまった。

菊地が新たな成長を見せた。前週は1戦目と3戦目に先発し265球を投球。「疲労はゼロではない。でもチームのエースとして言い訳にできない」と先発のマウンドに立った。走者を背負っても、冷静に打たせてとった。疲れが見え始めた7回。2四球で走者を背負うと、左足を高く上げるよう意識。「高い位置から重心を意識したら、これはボールがいくかも、という感覚があったんです」。後続をピシャリと抑え、8回を5安打9奪三振、無失点に抑えた。

「初めての感覚でした。疲れているときだからこそ、軸はどう使うかとか、ロスなくいかに楽にボールを走らせるかを考えられる。こういう時こそ、体の使い方を見つけるチャンスだと思います」と、新たな成長を見せた。

チームはこの勝利で、優勝の可能性を残した。菊地は「自分にとっても、チームにとっても、大きな価値がある勝利です」と前を向いた。