日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が、自身2度目の2打席連続本塁打を放った。「日本生命セ・パ交流戦」の巨人戦(札幌ドーム)で、4回に先制の右越え5号ソロを放つと、2点を追う6回にも右越え6号ソロで3打数2安打2打点。チームは敗れ空砲となったが、今季最多2万7235人を集め、関東地区でも地上波放送のあった注目の一戦で、存在感を示した。

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会心の2発も、空砲に終わった。清宮は「もっとコンスタントに打てるように。波をなくしていきたい」と声のトーンを落とした。4回に右翼席へ先制弾。6回には1点差に迫るソロを放った。本塁打直後は新応援グッズの巨大な「しゃけまる」に抱きつき、喜びを爆発。それでも試合後は、神妙に「勝たせるバッティングをしたい。いいところで打てるように、やっていきたい」と誓い直した。

今季最多2万7235人が詰め掛けた中、見せ場をつくった。2発とも巨人シューメーカーの速球に反応した。交流戦での本塁打は、プロ2年目の19年6月20日DeNA戦以来。今月5日楽天戦でプロ初の2打席連発を記録しているが「今日の2本の方が感触的には良かった。もっともっと、今日の方がいいと言えるようなバッティングを積み重ねていければ」と前を向いた。

この日の試合は北海道だけでなく、関東地区でも地上波放送された。現役時代「巨人戦は1回から9回まで、ずっと集中してやっていた」というBIGBOSSも、注目の一戦で2本塁打放った清宮には「ビックリした。もう1本くらい、いくんじゃないかという雰囲気を打席で感じましたね」と度肝を抜かれていた。試合前には、林ヘッドコーチを通して「初球の甘めのボールはガンガンいこう」と伝えたという。清宮は春季キャンプ中から植え付けられていた初球への意識を再確認。6回の2発目は、初球を捉えたものだった。

この日ヒーローインタビューを受けたのは、元同僚の巨人中田。27日の試合前には「ガリガリやな」と10キロ減量した体をイジられた。「しっかり、あそこで2本。やっぱり、さすがだなと思いました」。大きな背中を追うように、勝利につながるアーチを描いていく。【田中彩友美】

○…中12日で先発した日本ハム杉浦が先制直後の5回に崩れた。先頭打者を振り逃げで出塁させてリズムを崩した。3安打を浴びてバッテリーミスも重なり、一挙4失点。逆転を許して試合の流れも失い、4敗目を喫した。「5回が全てです。点を取ってもらった後に抑えることができませんでした。しっかり抑え切りたかったです」と、振り返った。

○…新人の上川畑が、本拠地デビュー戦でプロ初打点をマークした。5回1死三塁で、三ゴロの間に打点を挙げた。7回は2死三塁から左前適時打。計2打点にも「内容的には良くない」と満足せず、持ち味の遊撃守備でも「見えないエラーもあり防げる失点があったので、しっかり反省したい」と浮かない表情だった。

▽巨人中田(日本ハム清宮の2本塁打に)「今日は本当に良かったですし、自分の間合いで振れていた。正直、清宮はこんな成績で終わる選手じゃないと思っている。もっともっと、まあセ・リーグとパ・リーグは違うので、もっともっと活躍してほしいと思います。今日の本塁打2本は素直にすごかったなと思います」

▽日本ハム上川畑(プロ初打点となる3打数1安打2打点)「内容的には良くない。(得意の遊撃守備で)見えないエラーもあり防げる失点があったので、しっかり反省したい」

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