<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク11-1広島>◇28日◇ペイペイドーム

衝撃デビューだ! ソフトバンク4年目の渡辺陸捕手(21)が、プロ初スタメンで2発を含む3安打5打点の大暴れだ。「日本生命・セパ交流戦」の広島戦。2回に森下からプロ初安打を初本塁打で飾ると、4回にも2打席連続弾。6回には適時打で初の猛打賞も決めた。育成出身で今月24日にプロ初の1軍昇格を果たしたばかりの“ポスト甲斐”が強烈な光を放った。

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渡辺のソフトバンク入団は、運命に導かれていたのかも知れない。恩師の神村学園・小田大介監督(39)が笑顔で明かす。「ソフトバンクのスカウトさんが見に来ると、彼はいいバッティングをしていたんですよ。だからソフトバンクに縁があったんでしょうね」。この日放った2打席連発は高2の3月以来、約4年ぶり。その試合も担当の岩井アマスカウトが見に来ていた。

この日は鹿児島でNHK旗争奪選抜野球大会の準決勝があり、教え子の活躍を生では見られなかった。だが、勝利後に伝え聞くと心から喜んだ。「花が咲きましたね。育成から支配下になるだけでもすごいのに、こんなに早く1軍で活躍して。生徒にも刺激になります」。神村学園は今春の九州王者で、3年ぶりの夏の甲子園を目指す。渡辺先輩の活躍が大きな励みになる。【ソフトバンク担当=只松憲】