阪神で現役生活を10年送った日本ハム新庄剛志監督(50)にとっては、悔しい“里帰り”になった。試合後のBIGBOSSに、いつもの元気はなかった。

「みんな温かい拍手をしてくれて…。(甲子園で)最後の試合、同点に追い付きたかったんですよ。とにかく。9回にね。そうしたら、延長で盛り上がった」。6回に3点を返して1点差に詰め寄りながら、8回に痛恨の4失点。チームは今季4度目の同一カード3連敗となった。

この3日間、試合の“前座”は完璧だった。この日は練習中に、インスタライブを敢行。球場の特徴などをリポートし、スタメンを発表した。オーダー交換の後にはスマートフォンを取り出して「記念に」と、まさかの自撮りを行いVサイン。阪神ベンチをバックに撮った際には「(阪神の選手が)拍手してくれた」。両チームのファンを盛り上げる演出で、甲子園をたっぷり温めた。スタンドは3日連続で超満員。「オレのおかげじゃないと思うけど、多少はあるかな」と冗談めかした。

ともに、セ・パの最下位から逆襲を狙う。「タイガースも、これをきっかけにして欲しい。やっぱりタイガースは勝って、プロ野球を盛り上げてもらわないと」。古巣への愛着をチラリとのぞかせ、名残惜しそうに甲子園を去った。【中島宙恵】

○…野村が反撃ののろしを上げるも、勝利には届かなかった。3点を追う6回2死一、三塁で左中間へ2点適時二塁打。「(先発で同期の吉田)輝星のためもありますし、チームのために打ちたいなと思っていた」と4番の意地をみせた。これで5戦連続安打とし打率は3割2厘。「引っ張れる打球が増えてきているので、このまま続けていって長打だったりを増やしていけたら」と話した。

【写真多数ライブ詳細】阪神5連勝 日本ハム新庄ビッグボス甲子園で勝てず、吉田輝星3回4失点KO今季初黒星>>