巨人は勝てなかった。だが、負けなかった。3-3の延長12回。2死二、三塁とサヨナラ機をつくったが途中出場の喜多が三飛に打ち取られ、今季初の引き分けに終わった。

土俵際で2度も踏みとどまった。1点ビハインドの9回2死から吉川が同点ソロを放って今季6度目の延長戦へ。2点を勝ち越された直後の11回1死一塁で、代打ポランコが同点アーチを描いた。原監督は「(吉川は)2アウトから、ね。(ポランコは)良いところで、いいホームランが出ましたね」とうなずいた。

首位ヤクルトが敗れたとはいえ、ゲーム差は12と背中はまだ遠い。だが、キャプテン坂本が腰痛で離脱中の中、先発山崎伊が7回1失点とゲームをつくり、打線は2度の劣勢をはね返した。DeNA先発の今永には8回1安打無得点に抑えられたが、指揮官も「明日のバネにするというところでしょうね」と顔を上げた。ただでは転ばない粘り強さは、漂いはじめてきた。

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