阪神に助っ人一塁バトルがぼっ発だ。右足コンディション不良で2軍調整していたジェフリー・マルテ内野手(31)が、13日の巨人戦(甲子園)で1軍に緊急昇格する。12日の完封負け後、矢野監督が「明日上げる」と明かした。今季は2度同じ箇所を痛め、11日も井上ヘッドが「慎重に」と再昇格はまだ先としていたが、打線のてこ入れが急務で前倒しを決定。開幕から不動の3番を務めた男が5月25日の楽天戦以来、49日ぶりに1軍に帰ってくる。

マルテは12日のウエスタン・リーグ広島戦(由宇)に「3番一塁」で先発し、2本塁打を含む4安打で復調を猛アピール。初回2死では新人左腕の森から由宇の左翼場外へ豪快アーチ。単打2本を挟み、7回には右腕の田中法の直球を捉え、再び左翼へ一時同点となるソロアーチを描いた。

2軍戦は直近3試合で13打数7安打、打率5割3分8厘と急上昇。入団会見を行ったロドリゲスは矢野監督が一塁起用を明言しているライバルで、強烈な発奮材料になっているはずだ。

ロドリゲスは今後、2軍戦に出て球宴前の1軍デビューを模索する。一塁はマルテかロドリゲスか。マルテが生き残るためにも昇格即、貧打に苦しむ1軍の救世主となりたいところだ。今季1軍では18試合で打率1割9分7厘、1本塁打、3打点と苦しんだが、昨季22発を放った先輩助っ人の意地がある。2軍戦で絶好調の勢いを「伝統の一戦」に持ち込む。【中野椋】

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