阪神近本光司外野手(27)が、8月初ヒットとなる16打席ぶり安打で勝利に貢献した。初回1死一塁。大瀬良の2球目フォークを右前へ。1死一、三塁とチャンスを拡大し、続く4番佐藤輝の先制決勝の犠牲フライを呼び込んだ。

ヒットはこの1本だったが、また1つ球団史に名前を残した。5回の3打席目で早くも今季の規定打席に到達。長い虎の歴史でも、新人からの4年連続は1950年(昭25)の2リーグ分立後、吉田義男(13年連続)、藤井栄治(8年連続)、久慈照嘉(6年連続)に次ぎ4人目。ルーキー時代から欠かせない中心選手としてとなり、チームを引っ張っている証しだ。

虎が誇るヒットマンが苦しんでいた。7月31日ヤクルト戦(甲子園)の2打席目の中前打以降、快音がストップ。前カードの敵地巨人3連戦は12打席ノーヒットと、沈黙を続けていた。

昨季は8月に月間打率4割3厘、3本塁打と打ちまくった。118安打は同僚中野に2差をつけてトップを走る。矢野監督は「もうちょっと(点を)取りたい」と大山不在打線の奮起を願った。夏男近本が本来の力を発揮すれば、おのずと得点は生まれる。【桝井聡】

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