オリックス紅林弘太郎内野手(20)が決勝6号2ランで今季最多の貯金4を導いた。

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紅林が放った決勝6号2ランを主砲の吉田正が冗談めかした。「ノーマークだからじゃないですか…? 気持ち良く振っていますよね」。5回は選手会長の吉田正のこの日2発目の同点弾に始まり、昨季本塁打王のラオウ杉本が四球、勝負強い宗が右中間二塁打、そして紅林が決勝2ラン。チームが誇る強力カルテットで試合を決めた。昨季25年ぶりのVを果たし、今季も優勝争いに参戦中。低迷していたチームは紅林らの台頭で確実に強くなっている。

昨オフ、吉田正は紅林についてこう言った。「高卒2年目で1年間試合に出た経験は糧になる。優勝した年のメンバー。これから入団する後輩に伝えられますよね」。遊撃を守る20歳。グラウンドを離れれば、爆笑エピソードがさく裂する愛されキャラ。選手会長は言う。「試合に出てるメンバー、年齢関係なく、責任持ってやっている」。吉田正も認める一人前。あらためて、20歳の若武者のすごみを感じる福岡ナイトになった。【オリックス担当=真柴健】