オリックス宮城が8回無失点で8勝目を挙げた。首位西武に2連勝して1・5ゲーム差にまで迫った。

緩急自在に全ての球種を制球良く投げ分ける、本来の投球だった。昨季と同じ2段モーションを試し、最も重視するフォームのバランスが改善された。

最大の危機は8回1死満塁。この回は制球がつかず「ストライク入ってくれ」と直球で源田を遊ゴロ併殺にしとめた。プロ初完投、初完封は目前。8回終了後、グラブを持って目でアピールしたが降板指令が下った。「バテているからダメと言われました。体力もあったと思う。無失点だったのに行かせてくれなかった。どこかで行かせてもらいたいです」と首脳陣にお願い。中嶋監督によると足がつりかけていたという。

昨季は6戦全勝した西武キラーが、今年は4度目の対戦で初勝利だ。そして「8勝」に到達。能見兼任コーチから「今年は8勝どまりだな」と言われ、開幕時に「8勝以上したら車で寮に迎えに来てもらう」と約束した。「男の約束ですから。舞洲で待っています」と笑わせた。

25日で21歳になる。昨季は新人王に輝き、優勝に貢献。「もっと濃い1年にしたい」。前日完投のエース山本に続いて昨季の2本柱で西武を連破。オリックスの勢いが増してきた。【柏原誠】

【関連記事】オリックスニュース一覧