ソフトバンクが「勝負の11連戦」初戦を落とした。オリックス先発の山本から2点しか奪うことができずに完敗。1日以来、9日ぶりに首位の座を明け渡した。藤本博史監督(58)は「打者も必死でやっているわけやから。そこは結果ですからね。もう切り替えるしかしょうがないです。引きずってもしょうがないじゃないですか」と言った。

山本の不安定な立ち上がりを攻めきれなかった。初回に相手失策も絡んで、無死一、三塁から牧原大の内野安打で1点先制。その後も1死満塁と攻めたが、柳町が一ゴロ併殺打で追加点を奪えず。藤本監督は「もう1点欲しかったよね。なかなか、山本からは点は取れない。なかなか難しいとは思うけどね。チャンスでもう1点、2点というのはなんとか取ってほしかった」と、苦しげに振り返った。

立ち直った山本の前に、2回から6回までは柳田の内野安打1本のみ。7回に今宮のソロで1点を返すのがやっとだった。ローテーション通りなら、山本とは17日に再度ぶつかる可能性がある。藤本監督は「1週間後ですから。今日やった反省を込めてやればいいんじゃないですか」と、リベンジに燃えた。

オリックス、西武と0ゲーム差で並び始まった、今季最初で最後の11連戦。試合前に藤本監督は、ベンチ裏に選手たちを集めてミーティングを開き「気持ちでやっていくしかない」と気合を注入した。残りは19試合。熱い思いをぶつけ、戦い抜く。【山本大地】

○…今宮の1発も勝利に届かなかった。4点差の7回2死走者なしから山本のカットボールを中堅左に運ぶ5号ソロ。「ビハインドの場面で、とにかくチャンスメークという思いだけでした」。5試合ぶりのアーチで反撃ムードを喚起したかったが、実らなかった。同点に追いつかれた2回は2死二塁から紅林のライナーの打球をはじき中堅前に運ばれた(記録は安打)。「自分のミスで得点を与えてしまったので、打つ方で取り返すしかないと思っていました」。選手会長の執念の1発も実らなかった。

▽ソフトバンク板東(先発で5回途中5失点でKO)「先制してもらったのに、リードを守ることができなかった。2回以降粘ることができず、チームに迷惑をかけてしまった。大事な試合でこのような投球をしてしまい、本当に申し訳ないです」

▽ソフトバンク牧原大(初回無死一、三塁から先制の適時内野安打を放ち) チャンスだったので、積極的にスイングを仕掛けようと打席に入った。三森、周東と足の速い走者だったので、転がせば何とかなるという思いだった。

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