中日福留孝介外野手(45)の引退セレモニーが試合後、行われた。9回から右翼の守備につき、9回1死で迎えた現役最後の打席では巨人鍬原の前に二飛。ベンチへの戻り際に、ヘルメットを掲げ、万雷の拍手を浴びた。

試合直後には巨人原監督から花束も贈られた。暗転したグラウンドに現れると大型ビジョンにこれまでの自身を振り返る動画が流れた。その後、PL学園の恩師、中村順司氏(76)、WBCでともに戦った稲葉篤紀氏(50=日本ハムGM)と川崎宗則氏(41=BC・栃木内野手)、阪神で同僚だった藤川球児氏(42=野球評論家)、鳥谷敬氏(41=日刊スポーツ野球評論家)、同じく今季限りで引退する糸井嘉男外野手(41)らがビデオでメッセージを届けた。

その後、立浪監督、同学年の荒木1軍内野手守備走塁コーチ、大野雄、大島、岡林から花束が贈られ、目から涙がこぼれ、ユニホームで拭った、そして長男、長女から花束を贈られると、父親の笑顔を見せた。

マウンド前での引退あいさつでは「2年前、このドラゴンズに帰ってきて、もう1度このユニホーム来てプレーできたこと、自分の野球人生がスタートしたこの場所でファンの声援に包まれてユニホームを脱げる。本当に幸せ者です」と声をうるませた。

ナインによる胴上げで背番号と同じ9回宙を舞い、グラウンドを1周して、スタンドのファンに帽子を振ってあいさつした。ホーム付近に戻ると、サプライズで鳥谷氏、通算1002試合登板の中日の鉄人投手だった岩瀬仁紀氏(47=野球評論家)が花束を持って登場。笑みがこぼれた。ナインと握手し終えると、右翼席へ帽子を掲げ頭を下げた。プロ入りから戦場としてきたバンテリンドームに別れを告げた。

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