航空自衛隊千歳がサヨナラで北海道ガスを下し、リーグ戦3戦全勝で10年ぶり2度目の本大会出場を決めた。

1点リードの9回表、1死一、三塁とピンチを背負うと、9番高橋に左犠飛を打たれ試合は振りだしに戻った。その裏、1死二塁とサヨナラのチャンスをつくり、3番竹原滉太中堅手(26=函館大)が、真ん中高めに浮いたフォークを捉え左前適時打を放ち勝利を呼び込んだ。「手応えはあった。日ごろの練習の成果って本当に出るものだなと、あらためて感じました」と笑顔をみせた。

投げては先発右腕、本木敬基投手(29=八戸大)が5回4安打1失点。2番手左腕、佐藤怜投手(27=札幌北陵)が6回からリリーフし4回3安打1失点。ともに3日連続の登板だったが、そろって最少失点で抑えた。本木は「とてもうれしい。これまで(他チームの)胴上げを見てきたので、自分たちができる日がくるとは。本当にやってきてよかった」とかみしめた。

8月に就任した福井一気監督(29)は選手たちに胴上げされ3度宙を舞った。今大会は捕手の石井雅敏主将(27=東農大北海道)や三栖龍馬投手(26=星槎道都大)が研修でチームを離れるなど、主力選手らを欠きながらも、全国への切符をつかんだ。同監督は「うちの戦力ではなかなか厳しいと思っていたが、必死につないできた結果がこういう形で実を結んだのかなと思います」と話した。

チームは10月30日から京セラドーム大阪で開幕する日本選手権本大会に出場する。竹原は「目の前の1試合1試合を大事に戦いたい」と意気込んだ。