あるぞ、CSスタメン! 阪神高寺望夢内野手(19)がプロアマ交流試合の日本生命戦(鳴尾浜)に「2番二塁」でスタメン出場し、5打数4安打3打点と猛アピールした。熊谷、小幡とともに調整のため1軍から参戦。8回の右翼への2点適時二塁打など鋭い打球で社会人を圧倒した。「インコースに来たら、勝手にライト方向に打っていた。後は1軍でもやるだけ」と納得の表情を見せた。

レギュラーシーズン最終盤に1軍昇格。プロ初安打を放った9月23日広島戦から4試合連続スタメンでチームは3勝1分け。ラッキーボーイ的存在として逆転CS進出に貢献した。勢いや状態の良さを踏まえれば、8日開幕のCSファーストステージDeNA戦でもスタメン継続の可能性は十分ある。

阪神10代選手のCS出場は13年に当時19歳藤浪が先発登板したのみ。野手では出場すらない。他球団では11年、当時新人のヤクルト山田哲人が1軍未経験でCSに抜てきされ、プロ初安打を記録した例がある。その後、チームの顔となっていった山田のように、緊迫した短期決戦の戦いは大きな成長の糧となるに違いない。「勝てばなんでもいいと思うので、勝つためにできることを考えてやります」。打撃センスあふれる19歳がチャンスをものにする。【中野椋】

 

○…藤浪がCSへ向けた調整で、5日の2軍練習試合の日本海オセアンリーグ選抜戦(鳴尾浜)に登板する。中継ぎで1イニング投げる予定。甲子園で調整した右腕は、8日から始まるDeNAとの短期決戦へ向け「言われたところで投げるしかない。1試合、1イニング、1打者への1球が重くなる。どのポジションに限らず、責任はあると思います」と引き締めた。

○…ドラフト4位前川が4打数3安打と大暴れした。日本生命とのプロアマ交流試合に「5番DH」で先発。2回に右中間への先制適時二塁打を放つなどクリーンヒットを連発した。これまでは3番前川、4番井上の並びだったが、この日は前川を4番井上の後に起用。そろって3安打の活躍に、平田2軍監督は「素晴らしいね。井上→前川にしたら面白いね。つなげた方が刺激し合っていい」とうなずいた。

○…ドラフト3位桐敷が8日の楽天とのファーム日本選手権(ひなたサンマリンスタジアム)で先発することが決まった。プロ1年目の今季は1軍で7試合に登板し初勝利ならずも、ウエスタン・リーグでは先発の一角として13試合に登板し6勝1敗、防御率0・72。圧倒的な成績でリーグ連覇に貢献した。2年連続日本一へ向け大役を任された左腕は「まずは1イニング目を大事にしたい」と気合。ドラフト1位森木はブルペン待機する見込みだ。

○…阪神2軍のウエスタン・リーグ連覇の表彰セレモニーが本拠地鳴尾浜球場で行われた。平田2軍監督が日本野球機構(NPB)よりペナント、記念のシャーレを受け取った。選手、コーチ、スタッフと記念撮影に収まり「幸せだよ。ありがたい」と笑顔。「2年連続日本一になって選手たちの成長につなげたい。金曜日も楽しみにしてます」と8日のファーム日本選手権楽天戦へ向け闘志を燃やした。