鷹の金の卵が、いよいよ本格始動した。
ソフトバンクのドラフト1位ルーキー、風間球打投手（18）がプロ初の実戦登板に臨み、1回1安打無失点、1奪三振でデビューを飾った。BC・栃木と茨城の合同チーム「アストロブレーブス」との3軍戦に先発。先頭を安打で出したが、最後は相手4番を見逃し三振に仕留めた。直球の最速は150キロ。本人は「スピードよりもキレですよね。バッターから見て、球はまだまだかなと投げていて分かりました」と辛口評価だったが、若田部健一3軍投手コーチ（53）は「最高のスタート」とうなった。
春先に右肘の張りを訴え、リハビリ組に合流した。出遅れたが、約1年ぶりの実戦とは思えない力強い直球だった。若田部コーチは「球速は3軍レベルではない。いいものを持ってますよね」と何度もうなずき、「無事に投げられたこと、将来の明るいものが見えたこと、（クイックの）課題が出たこと。今日はこの3つですね」と総括した。
最速157キロ右腕は今後、練習試合やみやざきフェニックス・リーグでの登板も視野に実戦を重ねていく。
実戦デビューした風間は「まだまだだと思う。自分もこれからをすごく楽しみに投げていきたいと思います」と話した。直球の他に投じたカーブ、フォーク、チェンジアップでも空振りやファウルを誘って凡打に封じた。最後に若田部コーチは「大事に、大事にいきます」と念を押した。未来のエース候補の台頭が待ち遠しい。【只松憲】
