シーズン2位のDeNAが3位阪神に逆転負けを喫し、1勝2敗でCSファーストステージで敗退した。1点リードの6回に逆転され、打線は4回以降、阪神の強力リリーフ陣の前に沈黙した。投手陣は3戦で計5失点と安定したが、打線が計3得点と不調。チーム打撃などを掲げた「新番長野球」を短期決戦で体現できず、「横浜反撃」は道半ばで終了した。

    ◇    ◇    ◇

大きな手拍子が湧き起こるハマスタが、一瞬でDeNAファンの落胆のため息へと変わった。1点を追いかける9回1死満塁、代打の藤田が二ゴロ併殺でゲームセット。「横浜反撃」を掲げた22年シーズンが幕を閉じた。三浦監督は「藤田の経験というものにね。しっかり準備して、思い切っていった結果ですから」と敗戦を受け止めた。

3試合通じて、打線が沈黙した。得点は第1戦から0→1→2で、安打数は6→5→5。シーズン最終盤から低調だった打線はCSでも、らしさが影を潜めた。三浦監督は第1戦で「青柳対策」で今季スタメン1試合のベテラン藤田を起用。作戦面では宮崎にプロ初の犠打などで打開を図ったが、好機であと1本が出なかった。

三浦監督 監督として足らない部分が、多々あったと思います。今日の1点もそうですし、神宮で胴上げを見せられた1点も、1点以上のものがあったと思います。まだまだ足らない部分があると思います。

最下位に終わった昨季の屈辱をバネに野手陣にはチーム打撃、投手陣にはゾーン勝負などをテーマに設定し、チームを改革した。9月25日のヤクルト戦に敗れ、2年連続で目の前で胴上げを見せられた翌日。大ファンで現役時代は登場曲にも使用した矢沢永吉の音楽を聴きながら、心を奮い立たせた。「やられたら、やり返さないと」。今季は2位に躍進したが、CSファーストステージで敗退。日本一の夢は来季に持ち越された。【久保賢吾】

【関連記事】DeNAニュース一覧