DeNAが、今秋のドラフト候補として、ダイヤモンドバックス傘下のマイナーに所属していた吉川峻平投手(27)をリストアップしていることが11日、分かった。19年に渡米し、21年にはメジャーへの登竜門といわれる「アリゾナフォールリーグ」に参加するなど期待されたが、今年3月に自由契約となり、米独立リーグでプレーした。

社会人野球のパナソニックでプレーした18年に、ドラフト上位候補と注目された。188センチの長身からキレのあるボールを投げ、ポテンシャルの高さは魅力にあふれたが、同年にダイヤモンドバックスとマイナー契約。これが規定違反とされ、日本野球連盟から登録資格剥奪の処分を受け、パナソニックを退社し、米国でのプレーを選択した。

球界関係者によれば、DeNAは吉川の動向に注視しながら、帰国後は投球などもチェックした模様。指名については、20日に開催されるドラフト会議当日の状況を見極めながら、判断するとみられる。チーム防御率はリーグ最下位だった昨季の4・15から、今季は同3位の3・48と向上したが、即戦力投手の補強はチーム強化に不可欠。決断に注目が集まる。

◆吉川峻平(よしかわ・しゅんぺい)1995年(平7)1月24日生まれ、大阪・吹田市出身。関大北陽では3年夏の大阪大会16強。関大で1年春からリーグ戦出場、4年時には日米大学野球に出場し秋にリーグ優勝。パナソニックでは1年目の17年都市対抗1回戦で14奪三振。18年にダイヤモンドバックスとマイナー契約を交わしたことが規定違反とされ、日本野球連盟から登録資格剥奪の処分を受けた。19年に渡米し、20年はコロナ禍でマイナー全試合中止。19、21、22年はマイナー(1~3A)通算60試合(53先発)に登板し13勝19敗、防御率4・93。188センチ、79キロ。右投げ右打ち。