ソフトバンク藤本博史監督(58)が17日、主将続投に難色を示す柳田悠岐外野手(34)を全力慰留すると宣言した。

秋季練習の始まる24日に正式に続投をオファーする予定で、「うん、と言うまで監督室から出て行かさん」と笑って意欲を燃やし、場合によっては“軟禁”も辞さない覚悟のようだ。2年連続V逸からのチーム再建には柳田主将が欠かせない。

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所用で訪れたペイペイドームで、藤本監督が熱弁を振るった。話題は来季のチームキャプテン。今季は18年以来4年ぶりに主将制度を復活させ、自らが柳田を指名した。「主将柳田」の続投について問われ、「お願いしますよ。本人は『せん』て言うとったけど、説得します!」。声のトーンが一段と上がった。

元々は柳田が「辞任」を懸けた発言をしていた。2日ロッテ戦(ZOZOマリン)。リーグ優勝を逃した最終戦の開始前、円陣で声出しを務め、左胸のCマークをわしづかみにし、「(V逸なら)破り捨ててやる。だめやったら、全部俺のせいにしろ!」と大声で誓った。優勝をオリックスに譲っており、宣言通りなら主将を辞めることになる。

指揮官はその後の柳田との会話を明かした。「『もうしません。俺の責任です』って言うとったけど、『お前の責任やない。俺の責任やから』って言った」。今季は打率2割7分5厘、24本塁打、79打点。「よう引っ張ってくれた。柳田がキャプテンじゃなくて、誰がキャプテンする? 俺の中では見当つかん」。2軍打撃コーチだった11年には、当時ルーキーだった柳田を熱血指導。球界の顔に育て上げ「信頼してます。よくやってくれます」と絶大な信頼がある。柳田がかたくなに断れば「うん、と言うまで監督室から出ていかさんから」とニヤり。“軟禁”も辞さない? ようだ。

交渉は秋季練習初日となる24日の監督面談。「オファーする。選手みんなが柳田を慕ってる。今年1年柳田が頑張ってくれたんで、もう1年ね、なんとか説得する」。「主将柳田」を熱望する鷹党も多い。来季もチームの顔は、柳田悠岐だ。【只松憲】

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