阪神が17日、今オフのメジャー挑戦を希望していた藤浪晋太郎投手(28)のポスティングシステム使用を容認したことを発表した。
嶌村聡球団本部長(55)が兵庫・西宮市内の球団事務所で取材に応じ、本人に通達したことを明かした。藤浪はすでに代理人を超大物スコット・ボラス氏(69)に選定済み。同学年で世界的スターに飛躍したエンゼルス大谷との再会、ガチンコ対決を待ちわびた。
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無数のフラッシュがたかれる中、197センチの藤浪は背筋をピンと伸ばした。
「容認してくださった球団に感謝したい。1つ上のレベルに飛び込むというのはプロに入団した時以来。少々の不安と胸の高鳴りと、両方がありますね」
この日、ポスティングシステムを使用しての今オフメジャー挑戦が正式に容認された。昨年12月の契約交渉中から訴え続けた夢の扉がついに開いた。
「世界最高峰のところで勝負してみたいです」
「頑張ってこい。せっかくの人生。勝負してこい」
嶌村球団本部長らフロント勢から届いた言葉の数々に胸を打たれた。並々ならぬ覚悟を胸に、太平洋横断の準備を本格化させる。
今季は8月以降、レギュラーシーズン先発7試合のうち6試合でクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)を達成した。長身から投げおろす最速162キロの直球、150キロ前後のスプリットは大リーグスカウトからも評価が高い。
「自分の持ってる良いモノを出せれば、勝負できるんじゃないか。抑える、抑えないの勝負。力勝負ができるのはすごく楽しみ。自分らしくパワーピッチングで押し切れたらいい」
すでに代理人は超大物ボラス氏に選定済み。目指す形は「基本的にメジャー契約」に絞る。役割については「希望は先発ですけど、あれこれ言える立場じゃない」と柔軟な姿勢。パドレスにダイヤモンドバックス、レンジャーズにカブス…。過去に日本人選手の所属経験があるチームを中心に、獲得に興味を示すチームは決して少なくなさそうだ。
米国では今や世界的スターに飛躍を遂げた同学年も待つ。大阪桐蔭と花巻東の時代から比較され続けたエンゼルス大谷との対決も、巨大なモチベーションの1つに違いない。
「ちょっと異次元なイメージ。誰も手の届かないところで野球をしている。ライバルと言うにはあまりにすごすぎてちょっと違うけど、対戦できたら自分もうれしい。(同学年のカブス)鈴木誠也もそう。向こうで日本人選手と対戦できるのを楽しみにしています」
FUJINAMIは米国で野球少年に戻りたいのかもしれない。【佐井陽介】
◆藤浪対大谷メモ 12年のセンバツ初日に対戦した。大阪桐蔭の藤浪は9番投手、花巻東の大谷は4番投手で先発。2回に大谷が右翼へ先制本塁打を放ったが、大阪桐蔭は6回に3点、7回に2点を挙げるなど、9-2で勝利。両者とも最速150キロを記録し、藤浪は12奪三振の2失点で完投勝利、大谷は11三振を奪うも8回2/3を投げ9失点の敗戦投手だった。プロでは13年5月26日、甲子園球場で対戦。5番右翼で出場した大谷は藤浪から左飛、左2、右2の3打数2安打。先発した藤浪は大谷には2安打を許すも、7回1失点で白星を挙げた。公式戦で2人が対戦したのはこの1度だけで、投げ合いは実現しなかった。ちなみに、オールスターでは14年第2戦で2人が先発で投げ、大谷が1回1失点で勝利投手、藤浪が2回4失点で敗戦投手になっている。



