西武松井稼頭央新監督(46)が18日、都内ホテルで就任会見し、目指す野球像を語った。

現役時代、日米通算465盗塁をマークした「足」を使って1点を突き詰めるスタイル。コーチ時代と変わらず背番号「77」を背負い、強く、勝つチームを作り上げていく。

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足を絡めて貴重な1点を取る。それが松井監督が目指す姿になる。チームカラーの青のネクタイを締め、決意表明。「自分らしく思い切ってやりたい」。具体的にはどんな野球か?

「どう1点を取るか。投手のレベルが上がり、なかなか1点が取れない中、山川という(打線の)軸がいる中で、足を使った積極的な野球になる。エンドランだったり、小技が非常に大事になる。グラウンドを駆け巡る選手たちを想像しながらやっていきたい」

18、19年の連覇は強力打線が看板だった。反対に今季はリーグ1のチーム防御率2・75。投手力が強みとなった。そこに「足」という攻撃の彩りを加える。今季、チーム盗塁数「60」はリーグ最低。秋季練習も「しっかりまず走ろう」が1つのテーマだ。実戦的なメニューも増やし、さびていた機動力の再建の序章とする。松井監督自身、3度の盗塁王に輝くなど日米通算465盗塁。足の威力は身をもって知る。見ている側も「ワクワクするチーム」も目指す形。その実現には「やっぱり躍動感ある走攻守でしょう」と強調した。

重圧もある。監督の影響力を分かっているからこそ「一番のキーマンは僕なのかな」。メジャーも経験。思考を柔軟にすることも大切にする。「新しいこともどんどん取り入れていきたい。自分も1年目なので挑戦を」。ヘッドコーチだった今季、印象的だった場面も回想。6月5日ヤクルト戦。試合前、セ王者の練習は個々に任せられていた。

「自主練習だったんですよ。あらためてすごいと思った。来年、機会があれば、そういうこともやっていきたい。選手の体調が一番。逆算で考えてながら、どんどんやっていきたい」。

松井カラーをにじませながら、勝てる集団をつくっていく。【上田悠太】

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