広島新井貴浩監督(45)が19日、翌日のドラフト会議に向けた都内ホテルでのスカウト会議に参加した。会議には松田球団オーナーや鈴木球団本部長、白武スカウト部長を始めスカウト陣などが出席した。

すでにドラフト1位指名は苫小牧中央の斉藤優汰投手(3年)を公表している。この日は1位指名が重複した場合、即戦力候補か素材候補で行くのかの確認と、2位以下の戦略を確認した。初の会議出席となった新指揮官は早くも臨戦態勢。「楽しみですね。(1位指名公表ので斉藤について)もう将来性がすごくあって、楽しみな投手だなと感じています。くじでもなんでも来いというそういう気持ちです」と腕をまくった。

事前にスカウトから受け取っていた指名候補選手の映像や資料は予習済みで、前日会議はスムーズに進んだという。白武スカウト部長は「“スカウトさんが見てくれた選手を育てます”みたいなことを言ってくれたので、ものすごくやりやすい。進行的にはものすごい楽」とうなった。

広島は今年のドラフトでは高校生を中心に指名する方針を固めている。来季から指揮を執る新人監督としては即戦力が欲しいところだろうが、新井監督はチーム方針を尊重する。「(就任)会見のときにも言いましたが、カープのために何がベストかというのを考えているので。もちろん来年、一生懸命やりますけども、今後のカープにとって何が大切かっていうのが一番(上)の優先順位になる」。“育てて勝つ”広島野球に合う選手との縁を信じ、監督として初めてドラフト会議に臨む。