育成の虎や! 阪神が育成路線ドラフトを継続する。ドラフト前日会議を終えた岡田彰布新監督(64)は「今年に関しては絶対、即戦力というか、そういう気持ちはあんまり持ってない。育てるという意味の方が、そういう選手の方が多くなる可能性はある」と予告。支配下で5、6人の指名を予定しており、高校生が中心になりそうだ。

スター候補は高松商・浅野、大阪桐蔭・松尾だけではない。全国に散らばる金の卵に熱視線を送っている。投手では大型左腕の東海大札幌・門別啓人投手(3年)を上位候補として位置づけ、150キロ超右腕の盛岡中央・斎藤響介投手(3年)、富島・日高暖己(あつみ)投手(3年)らをリストアップしている模様だ。

野手では甲子園で8打数4安打と聖地を沸かせた天理・戸井零士内野手(3年)に加えて、高校通算32本のスラッガーで評価を急上昇させている関東第一・井坪(いつぼ)陽生外野手(3年)がリストに入っている模様。右打ちで将来の主軸を任せられるような逸材を狙う。

矢野前監督の政権下では19年ドラフトで1位の創志学園・西純、2位の履正社・井上、3位の横浜・及川など5人の高校生を立て続けに指名した。育成を中心とした骨太のチームを作るという球団の方針でもあるが、岡田監督は、また違った見方も示す。

「今年でもロッテの松川捕手とか1年目から高校生でもチームの戦力になる。やっぱり、だいぶ変わってきた。だから、高校生だから育てて2、3年先をメドにという感覚をそんな持たないでいいかも分からない選手もいてます」。能力のある選手は頭角を現すのも早い。高校生でも迷わず指名に踏み切る。

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