日本ハムがドラフト3位でメッツ傘下3Aシラキュースの加藤豪将(ごうすけ)内野手(28)を“逆輸入”指名した。

加藤は米カリフォルニア州出身で、両親は日本人。3歳で日本に移り神奈川で生活し、6歳で米国に戻り野球を始めた。地元サンディエゴの高校で注目選手となり、13年ドラフト2巡目でヤンキース入団。日本人選手では過去最高評価となる、全体66位で入団した。

だが、ヤンキース傘下では最高3A止まり。昨年はパドレス傘下3Aでプレーし、同オフにブルージェイズとマイナー契約。今春キャンプは招待選手から開幕メジャーの座をつかみ、初昇格を果たした。4月下旬にマイナー降格し、5月のメッツ移籍後はメジャーでプレーするチャンスに恵まれなかった。メジャー通算は8試合で打率1割4分3厘(7打数1安打)。マイナー通算は844試合で打率2割5分5厘、55本塁打、318打点、95盗塁。

日本ハムは新庄監督が加藤に興味を示していた。19日に都内でスカウト会議を終えた稲葉GMも「いろんな可能性を含めて考えています。ボス(新庄監督)の話も聞いていますし」とコメント。大型二塁手と補強ポイントにも合致することから、最終的に候補者リスト入りしていた。

◆加藤豪将(かとう・ごうすけ)1994年(平6)10月8日生まれ、米カリフォルニア州マウンテンビュー出身。両親は日本人。3歳で日本に移り神奈川で生活。6歳で米サンディエゴに戻り野球を始めた。ランチョバーナード高から13年ドラフト2巡目(全体66位)でヤンキース入団。19年オフにマーリンズ、21年パドレス移籍。今季はブルージェイズとマイナー契約し、初のメジャー昇格で8試合に出場。5月からメッツ3Aでプレーした。185センチ、91キロ。右投げ左打ち。

◆逆輸入 日本ハムが今季ブルージェイズなどでプレーした加藤を指名。大リーグ経験者の指名はオリックスが02年2巡目で鈴木誠投手(マック鈴木)、日本ハムが04年4巡目でマイケル中村投手、07年大学・社会人1巡目で多田野数人投手を指名した例がある。野手は初めて。

日本のプロ経験がなく大リーグでプレーした加藤のような選手を獲得するためには、野球協約で以下のようにドラフト会議での指名が義務づけられている。

◆新人選択会議規約(抜粋)

第1条(新人選手)日本の中学校、高等学校、大学に在籍した経験を持たない場合であっても、日本国籍を有するものは新人選手とする。

第2条(新人選手との契約)球団が新人選手と選手契約を締結するためには、選択会議で、契約を希望する選手に対する選手契約締結の交渉権を獲得しなければならない。