来季最下位からの巻き返しを狙う日本ハムに、投手コーチとして、OBで元侍ジャパン投手コーチの建山義紀氏(46)が入閣することが22日、分かった。近く正式発表される見通し。

建山氏は21年東京五輪で、侍ジャパンの投手コーチとして稲葉篤紀代表監督(現日本ハムGM)を支え、日本代表の金メダル獲得に貢献した。代表での指導歴はあるが、NPB球団でコーチを務めるのは初めて。現役引退後は野球評論家として幅広く活動し、見識を広めてきた。球団は人間性や指導力を高く評価しており、投手陣再建の適役として、白羽の矢が立ったもよう。メジャー経験もあり、同じくメジャーに挑戦した新庄監督とは、日本ハム時代、ともに球団の黄金期を支えた仲だ。

投手陣では、今季防御率12球団ワーストに沈んだ救援陣の立て直しが急務だ。シーズンを通して勝ちパターンが固定できず、3点差以内の逆転負けは31試合でリーグワーストを記録した。新しい能力の発掘、適材適所を見極めた勝ちパターンの確立など、現役時代、サイドスローの中継ぎとして日米で活躍した建山氏の手腕が期待される。

◆建山義紀(たてやま・よしのり)1975年(昭50)12月26日、大阪府生まれ。東海大仰星では上原浩治(レッドソックス)と同級生だった。甲賀総合科学専門学校-松下電器(現パナソニック)。98年ドラフト2位で日本ハム入りし、04年最優秀中継ぎ。10年オフに海外FA権を行使して米レンジャーズへ。ヤンキースを経て14年6月に阪神へ移籍し、同年限りで現役を引退した。メジャー通算53試合で3勝0敗1セーブ、防御率5・75。日本通算446試合で35勝43敗27セーブ、防御率3・43。