岡田彰布新監督(64)率いる阪神の秋季練習が24日、本拠地甲子園でスタートした。 午前9時54分、岡田監督がグラウンド入り。投手、野手、コーチ、スタッフらの円陣の中で約3分間、あいさつした。

<近年の阪神新監督とナインの対面初日>

◆野村克也 98年10月28日に、鳴尾浜での秋季練習に現れた。巨人の松井や高橋由を引き合いに出し、選手たちに「彼らのように天性でできる選手じゃないのなら、当たり前のようになっていてはいけない。足りないところは頭を使わんとアカン」と5分間訓示。選手たちは神妙に聞き入った。報道陣、ファン約200人が集まり、報道陣は新監督が歩くたびに大移動。球団史に残る野村フィーバーが幕を開けた。

◆星野仙一 就任が前年の暮れだったため、ナインとの初顔合わせは02年1月31日のキャンプイン前夜となった。高知県内の宿舎で全体ミーティングに臨み「俺は勝つために来たんだ。強くするために来たんだ」と第一声。「もっとタイガースを愛せ、野球に恋しろ!」と熱さ全開だった。

◆岡田彰布 03年11月2日、甲子園で全員ミーティングを開催。「星野野球を継続したうえで、若さを出して個々にレベルアップしよう」と熱っぽく訴えた。4日には鳴尾浜での秋季練習に登場し「打ってほしい場面で打ってくれる選手がほしい」と勝負強い打者の登場への期待を口にした。

◆真弓明信 秋季練習中の08年10月29日、鳴尾浜の秋季練習に現れた。スーツ姿のまま、選手にはほぼ話し掛けず。入念に観察することに時間を割いた。「守備体系や連係プレーは、基本動作ができてからの応用で、春のキャンプからでも間に合う。まずは基本を染み込ませてほしい」と指示した。

◆和田豊 秋季キャンプに向けて高知入りした11年11月2日、初ミーティングで「大変」をキーワードに指定。「キャンプから帰るころには『大きく変わった』と言われる覚悟を持ってくれ。『大変』という言葉は、大きく変わると書く」と、選手たちに変化と進歩を強く促した。

◆金本知憲 15年10月20日、就任後初の全体ミーティングを開いた。「厳しくする。でも明るくもする」と所信表明。長らくともに戦った鳥谷を名指しし、猛烈に激励。「お前が変わらないとチームが変わらない。数字も、実績、年齢、年数にしても、もの足りなさすぎる」と厳しく言い渡した。個別とグループでの面談を織り交ぜて約5時間、精力的に動いた。

◆矢野燿大 18年10月23日に甲子園のクラブハウス内で、全体ミーティングに臨んだ。チームは17年ぶりの最下位に沈んだが「これから変えられるのは先のこと。数字的に良くなかった選手は、引きずられてもうまくいかない。逆にこれから先のことは、自分たちの努力や心の持ち方とか、いろんなことで変えられる」と前向きな言葉を並べた。