ロッテにドラフト2位で指名された天理大の友杉篤輝内野手(21=立正大淞南)が24日、奈良・天理市内の同大学で指名あいさつを受けた。榎スカウト部長と担当の三家スカウトが訪問。野球人生の節目を迎え、気持ちを新たに語った。

「チームの勝利に貢献できる選手になることが第一の目標。将来的には盗塁王を目指してやりたい。自分が思っていたより、打撃に関しても評価していただいていると感じました」

友杉は大学球界屈指の遊撃手として活躍。特に50メートル走が5秒9の脚力自慢だ。守備でも軽快なフットワークで魅了するファンタジスタ遊撃手として鳴らしてきた。「守備範囲に関しては自信を持ってやっている。脚力が一番のセールスポイント」と胸を張った。

ロッテの球団最多盗塁数は西村徳文(元監督、現独立リーグ・福井会長兼GM)の363盗塁だ。「すごい記録だと思うので追いつけるように、また追い越せるように練習していきたい」と話し「西村超え」を目標に挙げた。今季は高部が44盗塁で初めて盗塁王に輝き、機動力アップの狙いもあるだろう。

榎スカウト部長は「足、守備はもちろん、打撃もリーグ戦で2回首位打者、4割近く打っていて高い評価をさせていただいた。今ドラフトで遊撃手NO.1の選手をウチが指名できたことは非常に満足。脚力、盗塁で思い切りのいいスタートも切れる。守備範囲が広く、送球も安定して、脚力、守備は間違いなくプロに入ってもすぐ通用する素材」と評価した。3年時から密着してきた三家スカウトは「走塁、守備、打撃のインパクトとか、スピード感あふれるプレーを評価させていただいた」と明かした。

遊撃手は不動のレギュラーがいない状況が続く。今年はエチェバリアが64試合、小川が53試合、茶谷が52試合、藤岡が26試合、守備に就くなど決め手を欠いた。榎部長は「いまのところ、球団としてはショートとして指名させていただいた。チームのウイークポイントはショート。なかなかレギュラーを固定できていない。吉井監督の方も『ショートが欲しい』とありました」と話した。ロッテはかねて内野手補強を模索するなか、中日など他球団からも評価が高かった友杉の指名にこぎつけた。

即戦力の期待も高い友杉は「すべてにおいてもう1段階、もう2段階レベルアップしないと通用しない」と気を引き締める。今季は5位に沈んだ。吉井ロッテが巻き返しを図るべく、強化ポイントに合致した新戦力が加わる。【酒井俊作】

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