新庄監督もお墨付き! 日本ハムのドラフト2位、富士大・金村尚真投手(22=岡山学芸館)が27日、岩手・花巻市の同大で、指名あいさつを受けた。

“精密機械”と称される、安定した制球力を軸に、北東北大学リーグで通算25勝。ドラフト会議前に映像をチェックした新庄剛志監督(50)も「いいピッチャー」と期待を寄せる最速150キロ右腕が、1年目から1軍でフル稼働する。

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金村が投手陣のBIGな戦力になる。日本ハム2位指名を受けたドラフト会議から1週間。指名あいさつに訪れた大渕隆GM補佐兼スカウト部長(52)、担当の白井康勝スカウト(53)と対面した右腕は「いまだに実感がわかない状態です」と率直な心境を吐露した。「まずは開幕1軍入りを果たし、チームに貢献できるように、勝ち星をどんどん取れるような投手になりたいと思います」。チームに勝利を呼び込む存在を目指す。

大渕GM補佐兼スカウト部長によると、ドラフト会議前に金村の映像をチェックした新庄監督が「これはいいピッチャーだね。縁があるといいね」と高評価していたという。それを伝え聞いた金村は「監督からそうやって評価されるのはうれしいですし、期待に応えたいというのが一番です」。現在は投げ込みに注力。来年2月のキャンプインから全力でアピールしていく。

指揮官との対面を心待ちにしている。「プロ野球やメジャーで活躍していて、テレビで見ている人だったので、自分的にはスターだなと思いますね」。幼少期の「新庄選手」が今も脳裏に焼きついている。「初めて会ったら緊張すると思うので、何を話していいのか分からない状態になると思います(笑い)」。マウンドではポーカーフェースを貫く金村も、そのオーラに圧倒されそうだ。

北東北大学リーグでは1年春から登板し、3年春に完全試合も達成した。通算25勝、防御率0・88、与四死球率0・99などの好成績で、東北NO・1右腕として君臨。大学では先発が主戦場だったが、プロでは与えられた場所で、ゼロを刻んでいく覚悟だ。「日本を代表する投手になりたい」とBIGな夢を描く金村が、1年目から北海道を熱狂させる。【山田愛斗】

▼日本ハム大渕GM補佐兼スカウト部長(金村の評価したポイントについて)「緻密さというか、完成度の高さを高く評価しています。左右の打者に対して、しっかりインコースを突けるかは、プロ野球でも最終的な課題になる。そこを放れるというのは大きな武器だと思います」

◆金村尚真(かねむら・しょうま)2000年(平12)8月29日生まれ、沖縄県豊見城市出身。上田小3年時から野球を始め、豊見城中では軟式野球部。同中3年時には侍ジャパンU15に選出。岡山学芸館では1年春からベンチ入り。3年夏に県大会準優勝。富士大では1年春からリーグ戦に出場。176センチ、83キロ。右投げ右打ち。血液型O。家族は両親と妹。