26年ぶりの日本一を果たしたオリックスの主砲、吉田正尚外野手(29)が2日、あらためてポスティングシステムによる今オフのメジャー移籍への思いを激白した。大阪市内でカンテレ「報道ランナー×祝オリックス日本一! 御堂筋パレードSP」(3日午後3時45分放送)の収録に参加。取材に応じ「ハイレベル(なところ)でずっとやりたいと思っていました」と吐露した。

2年前の契約交渉の席で口にした夢の実現へ、いよいよ動き出す。近日中に福良GMと会談を持つ予定で「今の気持ちを正直に話そうと思います。1人で行こうと思っています」と、1対1の話し合いで思いを伝える。

オリックスにとっても、日本球界にとっても吉田正は唯一無二の打者。簡単に手放せる存在ではない。ポスティングシステムは球団の同意が絶対条件で、自分の思いだけで突き進める道ではないことは百も承知。「タイミング、巡り合わせとかも必要になってくると思いますので。あと契約上ももちろん、行きたいから行けるっていう状況じゃないので。そこでの話し合いっていう形で捉えてもらえればいいと思います」と、まずは球団の理解を得ることから始める。

「球団の方にも編成もいろいろあると思いますし。年内にいろいろ収まるようにとは考えてます。自分自身の準備もありますし、1月に自主トレの予定も組んでますし、それも含めて早め、早めっていうか。しっかり納得できるというように、良い選択ができるようにしたいなと思います」。年内決着を理想に、諸問題をクリアしていく。【堀まどか】

◆ポスティングシステム 海外FA権取得前の選手であっても、大リーグ球団へ移籍できる制度。日本野球機構(NPB)を通じ、MLBに契約可能選手として通知される。現在は以前のような入札ではなく、譲渡金支払い意思のある全球団と交渉できる。今年の申請手続き期間は11月1日から12月15日まで。20年オフの巨人菅野らのように、交渉が不成立で残留というケースもある。