10年ぶりにソフトバンクに復帰した斉藤和巳1軍投手コーチ(44)が3日、宮崎秋季キャンプで就任後初指導にあたった。ブルペン投球は静かに見守り、投球後の投手とは積極的にコミュニケーション。「思いのほか、バタバタしたなと。そんな感じがしました」と充実感を漂わせた。

やはりユニホーム姿が様になる。鷹の「負けないエース」が、背番号71を背負ってグラウンドに立った。キャッチボールの時間では、選手1人1人に笑顔で話しかけた。ブルペンでは投手の後ろから、横から、はたまた捕手の後ろからと、立ち位置を変えながら投球を見守った。「外から見ているのとは違う。1人1人の性格もあるでしょうし、その中でどう考えているのか、何を意識しているのか。材料が欲しい部分があるので、『見る聞く』を初日にやりました」。まずは選手の内面を探った。

藤本監督からは「厳しさ」の注入を期待されている。斉藤コーチは「楽をするのは簡単。自分で自分の首を絞めるのではなく、あのマウンドで自分を一番助ける時間の過ごし方を常日頃からやらないと。悔しい思いばかりをしていても仕方がない」。地道にエース魂を注入して、投手陣を立て直す。【山本大地】

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