ゼロから始めるプロ野球生活で、首位打者&二塁打記録を狙う。阪神ドラフト5位の天理・戸井零士(れいじ)内野手(17)の入団交渉が16日に大阪市内のホテルで行われ、契約金3000万円、年俸500万円で仮契約した。天理時代に3度甲子園に出場したスター候補は「ホームランを打つような打者ではない。シングルより長打ということでツーベース。二塁打の記録と首位打者のタイトルを狙いたい」と目標を掲げた。

プロ野球界の通算最多二塁打は中日立浪監督の487。現役では巨人坂本の416がトップだ。坂本は同じ遊撃手で「体格も大型のショートで目指さないといけない選手。近づけるように、追い越せるように頑張りたい」。チームには今季リーグ2位の35二塁打を放った佐藤輝もおり、こちらも手本になりそうだ。

零士の名は「ゼロからのスタートで武士のような強い人間に」というのが由来。プロの世界もゼロからの勝負になる。坂本は高卒1年目から1軍出場を果たし、2年目には定位置を獲得した。「しっかり1年目からアピールして1軍の舞台でプレーできるように頑張ります」。戸井の挑戦が始まる。【高垣誠】

◆戸井零士(とい・れいじ)2005年(平17)1月18日生まれ、大阪府出身。小、中学時代は「松原ボーイズ」に所属し、中学ではU12日本代表などで活躍。天理では2年春甲子園4強。3年春、夏も出場。50メートル6秒5。遠投105メートル。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。

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