野球殿堂博物館は13日、今年の殿堂入りメンバーを発表し、エキスパート表彰で、阪神で2度の3冠王に輝き1985年(昭60)の日本一に貢献したランディ・バース氏(68)が選ばれた。
現役時代は「神様、仏様、バース様」と称され、NPB史上最強助っ人として大活躍。米国から感謝のビデオメッセージを送り、日本一仲間の阪神岡田彰布新監督(65)の優勝を願った。
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NPB史上最強助っ人と称されるバース氏が、日本球界で最高峰の栄誉を手に入れた。外国人枠ができた1952年(昭27)以降の助っ人で初の殿堂入り。都内の通知式の会場に米オクラホマ州で暮らす本人がビデオメッセージを届けた。
バース氏 とても名誉に感じています。皆さま、ありがとうございます。阪神タイガースは、日本一のチームだと思っています。
謝意を示し、仲間たちの名前を挙げて懐かしんだ。
バース氏 特に掛布、岡田、真弓とは多くの時間を過ごしました。もちろん川藤も。タイガースでの経験は素晴らしく楽しかった。
04年(平16)に「プレーヤー表彰」で202票を獲得したが当選ラインに届かず、資格を失った。13年に「エキスパート表彰」に回り、昨年度はトップ得票ながら4票足りなかった。11年目で届いた朗報だった。
「神様、仏様、バース様」だった。85年4月17日の巨人戦(甲子園)で共演した“バックスクリーン3連発”。バース、掛布、岡田と続いた3者連続弾は、リーグ優勝、日本一の象徴として語り草になっている。
同年西武との日本シリーズ第3戦では、1点リードの7回1死一、三塁で、辻のスクイズを素手でつかみ、本塁で刺した。当時守備走塁コーチの一枝修平氏は「あのファインプレーはシリーズのポイント」と認めるほど守備もうまかった。
バース氏が「偉大な監督」と持ち上げた吉田義男氏は「クレバーな男。ロッカールームで将棋を指す外国人を見たのは初めてだった」と明かす。川藤、岡田らと一緒に興じながら異国の環境に積極的に溶け込み、先読みする能力を養った。
バース氏 左打者として引っ張ることはいつでもできましたが、並木(輝男)コーチは逆らわずセンターからレフトに打つことを辛抱強く教えてくれました。
甲子園特有の浜風を利用して左方向に打つ技術を習得。実働6シーズンのうち、3年目の85年から2年連続で3冠王に輝いた。7試合連続本塁打は日本タイ記録。86年の打率3割8分9厘は、日本最高打率として今なお更新されていない。
最後は阪神岡田監督へのエールで締めた。
バース氏 タイガースにはリーダーが必要。投手を中心に守りを固め、優勝してくれると信じています。
米国から、日本一を喜び合った後輩監督の成功を願っている。【寺尾博和】



