伝家の宝刀を直伝だ。ヤクルトの新外国人ライネル・エスピナル投手(31=レッズ)が沖縄・浦添キャンプで、伊藤投手コーチからスライダーを伝授された。

当初ブルペンに入る予定はなかった。急きょ姿を現し、53球を投げた助っ人右腕は「初めて試した握り。徐々に自分のものにできるように頑張りたい」と頭と体にたたきこんだ。

元々チェンジアップに加え、カット気味のスライダーは持っていた。だが変化量が小さい。伊藤コーチは「全然曲がってへんやないか言うて。こんな握りもありますよって。曲がり球は必須の球やと思いますし」とマンツーマン指導。適性は今後試合で見極めていくが、先発候補でもあり、球種増はプラスと判断した。

真面目な性格のエスピナルは「大きいスライダーがあった方が引き出しを増やせる」と貪欲に吸収。後半は思うように曲がる球も出てきた。ただ同コーチが現役時代、140キロ超えの高速スライダーの使い手であったことは後から知ったようで「教わったあと動画を見て、すごいスライダーを投げていてびっくりした」と目を丸くしていた。【鎌田良美】

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