12球団のキャンプが終盤に入り、新戦力躍動の実戦へと移る。西武ドラフト1位の蛭間拓哉外野手(22=早大)も注目の1人だ。00年度生まれ“ミレニアム世代”NO・1を将来的に目指す強打者が、インタビューで思いを口にした。【取材・構成=金子真仁】

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元気な蛭間にも少し疲れの色が見える。ニュースもあまり目に入らない。

「たまにテレビで見るくらい。スマホの気分にならなくて。必要な時に返事するくらいで、それ以外は…という感じですね」

浦和学院(埼玉)から早大へと名門を歩いた。同世代には知られた存在だが、今は球友との交流より日々の練習で精いっぱいだ。

2対11。18年夏の甲子園準々決勝で大阪桐蔭に大敗した。3番中堅の主将蛭間は3打数無安打だった。

「本当に強かった。強い。最強って感じですよね。シンプルに、個々のレベル差をすごく感じました」

中堅の位置で被本塁打4本を眺め、悟った。

「もう、すごいなと。むちゃくちゃ点差が離れた時は、これで高校野球終わるのかなって。4年間、大学でしっかりやってからプロを目指そうという覚悟が生まれましたね」

その最強軍団を率いた中日根尾やロッテ藤原らが、プロ生活4年を終えても開花できずにいる。

「それぞれのチーム事情もいろいろあるのかと思いますが、本当に厳しい世界だなって感じます」

大阪桐蔭勢でも日本ハム吉田でもなく、巨人戸郷や広島小園が00年度生まれ世代を引っ張っていると、蛭間は感じる。

「世代トップですか? 将来的にはなりたいです。1年目からは簡単にできないとは思うので、まずは1年間のリズムが分かれば一番の収穫と思います」

先輩の山川からは「吉田正尚のよう」とその打撃技術をたたえられ、身を縮めた。いつかは、の思い。

「左打者なら誰もが意識する、誰もが目指す理想。いずれはそういった選手になりたいです」

地に足つけて、焦らずに。屈辱の大阪桐蔭戦でも己の力量は実感できた。

「ヒットは出ませんでしたが、ある程度やれるなっていうのは、同じ高校生として感じました」

実力を出し切るための、基盤作りの1年が始まる。

◆蛭間拓哉(ひるま・たくや)2000年(平12)9月8日生まれ、群馬県出身。浦和学院では主将として渡辺勇太朗(現西武)らと3年夏の甲子園に出場し、8強進出。早大では3年春のリーグ戦でベストナイン。22年ハーレム・ベースボール・ウイークで大学日本代表。リーグ通算62試合、打率2割6分、12本塁打、36打点。22年ドラフト1位で西武入団。177センチ、87キロ。左投げ左打ち。

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