開幕ローテ猛アピール。広島ドラフト3位の益田武尚投手(24=東京ガス)がオープン戦初先発で3回完全投球の好投を見せた。最速146キロの球速には「もうちょっと出てくれれば」と納得していないものの、すべての球種でカウントを奪うなど変化球の精度が良好。一度もスリーボールとなることなく、ストライク先行の投球が目立った。

今年チーム初の本拠地試合も「緊張もありましたけど、楽しみな部分もあったので、それがちょうどいいあんばいだったのか、投げやすい精神状態でした」と平常心で登板した。1回を3者凡退で滑り出すと、2回は先頭オスナに2ストライクから黒田球団アドバイザー直伝ツーシームで内角を突いた。「イメージ通り投げられたかなと。もうちょっと厳しいところに投げ切れれば最高かなと思います」。ボテボテの三ゴロに打ち取り、後続も2つのゴロアウトに仕留めた。

プロ入り最長となった3回はボール先行の投球となりながら、最後まで出塁を許さなかった。「3イニング目に課題が見つかったけど、それは良かったかな」。春季キャンプから登板ごとに自ら課題を見つけ、消化しながら段階を上がってきた。新井監督は「(開幕ローテを)争っている中で、今日は益田がいいものを見せてくれた」と評価。プロ初先発登板で結果を残した新人右腕が、開幕ローテ候補に急浮上してきた。【前原淳】

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