ソフトバンクの主砲、柳田悠岐外野手(34)に待望のオープン戦1号が飛び出した。1点ビハインドの3回無死二塁。西武与座の直球をバックスクリーンまで運ぶ特大2ランだ。「いい形で振り抜けたので、いいところまでいくかなと」。逆転を導く確信弾。バットを持ったまま、ゆっくりと一塁に歩き出した。

試合前までは13打数1安打、打点0、打率7分7厘。不調にも見えるが、柳田は「いろいろやっている。結果が出てないので、僕以外の人は心配してるんじゃないかなと思いますけど」とサラリ。前カードのヤクルト戦で藤本監督が「そろそろ(調子)上げてくれよ?」とハッパをかけても「段階があります」と回答。飛球を打つ練習などに取り組んでいたようだ。柳田は「ピッチャーに対しての見方、スイングの仕方、自分のイメージ。全てが何十種類、何百種類もある。いろいろ試している」と、試行錯誤を続けている段階だという。

前日10日は侍ジャパンに選ばれている同僚の近藤健介外野手(29)が韓国戦で、ソロアーチを含む2安打3打点と活躍。「コンちゃんのホームラン、見ました。すごいな」と刺激を受けた。藤本監督は近藤と柳田の打順を-並べる構想を練っている。「KY砲」が本調子ならば、怖いものはない。指揮官は「実績のある選手だから。自分である程度工夫しながらやっている」と、開幕を逆算した調整法に信頼を寄せた。

1回の右前打と合わせマルチ安打もマークした。「体はめちゃくちゃいいです。痛いところもない。すごい順調」と充実の表情。柳田に心配は無用だ。【只松憲】

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