ルーティン継続で新球場での快投につなげる。昨季、ノーヒットノーランを達成した日本ハムのコディ・ポンセ投手(28)が、昨季までの札幌ドーム同様、新球場エスコンフィールドにも電車通勤する。車内での時間が、気持ちのオンオフを切り替える大事な時間と考えており、車窓を眺めながら気持ちを整え、チームの勝利に貢献する。

電車の心地よい揺れが、23年もポンセの活力になる。昨季、札幌ドームまで地下鉄通勤。「いろんな人に囲まれて生活することは僕自身好きなので、そこは変える必要はないかなと思っている」。新球場でも、乗客との触れ合いから、パワーを充電する。

仕事とプライベートの区切りを付けるのに、電車通勤が大きな役割を担っている。「電車に乗ることで平凡な日常を思い出させてもらえる。家にいるときと球場にいるときとオンとオフを分けたい。電車が境になっている。自分のルーティンだし、電車に乗るのが好き」。勝負の舞台と、くつろぎの世界を行き来するための“出入り口”は、欠かせない。

乗車にはICカードを使いこなす。「ピッピっとね。使っているよ」。既に練習やオープン戦で、JR通勤を開始。帽子をかぶりサングラスをかけ、ヘッドホンもしているが、最寄りの北広島駅に着いて振り返ると「あれ、ポンセじゃないの」と注目されていることもあるという。「そういうみんなの顔を見るのも好き」と笑顔で話した。

21日には、新球場で2度目の先発登板を予定。14日のエスコンフィールド初登板は2回1/3 2安打2失点で敗戦投手1号になったが、気にはしていない。「前回失点したことは問題視していない。しっかりストライク先行でいけるように。闘争心を持って」。2年連続のノーヒッターへ。好投は続くよ、どこまでも。【永野高輔】