<オープン戦:西武5-0DeNA>◇25日◇ベルーナドーム
西武山川穂高内野手(31)が、世界一をつかんだWBCからの帰国後初の実戦で、いきなり本塁打をかっ飛ばした。 本拠地ベルーナドームでの長い滞空時間の1発は、侍ジャパンメンバーによるWBC後の第1号。世界一を決めてから76時間10分後のアーチだった。6日後の「3・31」にペナント開幕を控えた新生松井ライオンズに、何とも頼もしい主砲が帰ってきた。
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WBCの激闘を終え、山川は自身のインスタグラムに投稿した。コメントはたったのひと言。
「野球やろうぜ!!!!!」
漫画「サザエさん」の中島くんを思い出すかのようなフレーズだ。
山川に聞くと「まぁまぁ」と少々照れながらも、思いを話してくれた。
「いっぱい書いている人もいますけどね、僕、キャラじゃないし。でも、これ見て野球人口が増えてくれればいいなと思います」
1月、故郷沖縄での自主トレ。見学に来た野球少年たちと一緒に走る。「みんなで仲良くやるのが沖縄のスタイルと思うんで」。少年時代から開放的だった。「人とどうやったら仲良くなれるのっていったら、こっちからしゃべりかけないと。最初に話す時って何でもいいんですよ。まじで何でも良くて。触るでもいいんですよ」。
侍に旅立つ前には「仲良しになりに行くわけじゃない。全然仲良くなくても、優勝すればいい」とも言った。ただ、仲良くなって優勝したのは日本中が感じるところだ。野球の魅力を大いに伝えたその輪には、自分からしゃべりかけに行く山川穂高が不可欠だった。【西武担当 金子真仁】