ロッテ佐々木朗希投手(21)の今季は、どんな衝撃を披露してくれるのか-。6日の日本ハム戦で今季初先発予定の佐々木朗が5日、ZOZOマリンでの試合前にキャッチボールなどで調整後、「コンディションは去年よりも良い状態ではあると思うので、まずはスタートをケガなく迎えられて良かったですし、いろいろ経験した中で、また去年よりも成長した姿で投げられるように頑張りたいです」と誓った。

侍ジャパンでWBCでの世界一を経験し、頂点を極める喜びも知った。先月28日のチーム合流時は、選手、スタッフを前に、「マリーンズでもシャンパンファイトやりましょう」とリーグ優勝と日本一の目標を言葉にして仲間と共有した。「優勝の喜びだったりうれしさだったり、そういうのは本当に感じたので、そういう思いを、またこのチームで出来たらなとは思います。1年間通して良い成績を収められるように、良いスタートが切れるようにしたい」。NPB球に戻っての今季初登板だが、WBC2試合の登板を考えれば公式戦3試合目となる。WBC直前の強化試合でも自己最速165キロをマークしただけに、昨年4月10日の完全試合のような快挙を生み出す可能性もありそうだ。

慎重な性格の佐々木朗にとって、今でも「不安」な気持ちは少なからずある。だが、WBCでダルビッシュ有や大谷翔平らと接することで思考にも変化が出てきた。WBCで学んだことを問われると、「しっかり勝負を楽しんでやっていこうかなと。楽しむにもいろいろあると思うが、真剣勝負の中で、自分のプレーだったり、試合を通してのチームプレーだったり。そういうところに野球の面白さがある。元気に投げられていると思うので、自分が良いパフォーマンスができるうちにそういったプレーなどを楽しみながら、かみしめながらプレーしたい」と「楽しむ」というワードは圧倒的に増えた。

それは世界の強打者相手に通用し、世界一に貢献出来た自信の表れでもある。「去年は常に結果だけを追い求めていた。今年は自分のパフォーマンスを発揮することに集中して、しっかりやれば結果は残ってくると信じている」。

会話しながら時折見せる笑顔-。佐々木朗の心の余裕と自信を垣間見た。【鎌田直秀】