西武平良海馬投手(23)が先発転向後、初めての勝利投手になった。「苦しい投球だったんですけど、野手の方が打ってくれて何とか勝てたと思います」と感謝した。

初回、2者連続でカウント3-0に。3番中村奨には先制2ランを浴びた。「いつも通り高めを狙っているんですけど、それがちょっと低く行ってしまったりして、なかなか思うようにコースに投げられませんでした。ホームランももう少し高めを狙ったところで、真ん中に入っちゃったボールでしたし」と反省を口にした。

通算防御率1・66の絶対的リリーバーが、志願して先発に転向した。ブルペンでの球数の少なさなど、リリーフ経験者ならではの調整はエース高橋らにも刺激を与えている。

「理想は0点ですし、取られても1点にしたいなというのはあります」という平良にとって、決して納得いく投球ではなかった。とはいえ、NPB通算205試合目での念願の先発初勝利をつかんだ。

「僕の中ではあんまり意味がなくて。チームに貢献したような感覚はあんまりないですし、形の上の勝ちというか。でもそういう経験も新しいと思いますし、新しい刺激だなと思いますね」

修正した次回の先発マウンドに、大きな期待を抱かせる。【金子真仁】