村上に白星を届けたのは同郷の先輩だった。阪神近本光司外野手(28)が決勝打となる先制三塁打を放ち、兵庫・淡路島の後輩でもある先発村上のプロ1勝目につなげた。

村上と中日高橋宏の投げ合いが続き、スコアボードに淡々と「0」が並ぶ。流れを変えたのは虎が誇るリードオフマンだった。0-0の6回。9番村上が自ら左前打で出塁した直後の無死一塁、高め151キロ直球を捉え、右中間最深部を割った。

「(直球を)張っているとかはなかった。どういう風に打つか、しか思っていなかった。それが高めでコースが厳しくなかったので、あそこに飛んで行った感じですね」

今季5つ目となる三塁打で一塁走者村上を一気に生還させ、「淡路島コンビ」での先制劇を完成。さらに「ただ行くしかないと思っていた」と中野の浅い左犠飛で自身もホームに生還し、リードを2点に広げた。

例年、オフは淡路島で自主トレを行う。20年ドラフト入団の村上も同年12月に初参加し、昨年12月にも2年ぶりに参加。プロ入り決定時から目をかけてきた後輩だった。村上が7回完全投球を披露した前回12日巨人戦では、先輩は延長10回に決勝打を記録。今度はしっかりプロ初星をプレゼントしてみせた。

頼れる先輩のサポートに、村上は「あの人は勝手に打つので。しっかりかえれて良かったです」とニッコリ。自身の激走には「(近本から)『足遅い』って言われました。あの人が速すぎます」と照れ笑いだ。チームとしても連敗を「2」で止める貴重な勝利。同郷コンビが投打で流れを変えた。【波部俊之介】

▼近本が早くも今季5本目の三塁打。5本はすべて4月に打っており、セ・リーグで月間5本以上の三塁打は60年5月長嶋(巨人)6本、65年8月中(中日)5本、92年5月久慈(阪神)に次いで4人目。近本がセ・リーグ記録の長嶋へあと1本に迫った。

○…佐藤輝が11打席ぶりに安打を放った。2回1死の第1打席で中日高橋宏の初球156キロをはじき返し、左中間二塁打を放った。「しっかり真っすぐに合わせて1球で打てたのは良かった」。完封でプロ初勝利を挙げた村上とは20年ドラフト入団の同期。三塁から見守った背番号41のプレーに「安定した投球ですごいなと思いました」と笑顔で祝福した。

○…中野が犠飛で貴重な追加点を奪った。6回、近本が先制の適時三塁打を放った直後の無死三塁。2ボール2ストライクからWBCで同僚だった中日高橋宏の直球を左翼に打ち上げ、欲しかった追加点を奪った。8回1死二塁の第4打席は田島から四球を選択。打率3割6厘の2番打者は同期村上の快投に「守備からリズムをつくりやすい投球で本当にナイスピッチングでした」と口にした。

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