ソフトバンク森唯斗投手(31)が24日、ペイペイドームで行われた1軍の投手練習に参加した。27日の本拠地・楽天戦で今季初先発する。宮崎春季キャンプでは右内転筋痛で途中離脱したが、ウエスタン・リーグで結果を残して復活した。節目の10年目を迎え、今季は本格的に先発転向。かつてのクローザーが、新たな1年をスタートさせる。

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森が今季初めてペイペイドームに姿を現した。まずは昨年以上に硬い仕様になった本拠地のマウンドを確認。その後は斉藤和巳1軍投手コーチが見守る中、キャッチボールや短距離ダッシュで汗を流した。右腕は27日の楽天戦で今季初先発。「状態は悪くないし、やることは変わらない。自分ができることをしっかりやりたい」と、意気込んだ。

昨季の9月16日楽天戦(楽天生命パーク)で、NPB史上最も遅い登板461試合目でプロ初先発を果たした。オフからは本格的に先発一本に絞り、体をいじめてきた。ハイペース調整で2月の春季キャンプは右内転筋痛で離脱したが、リハビリを経て3月に2軍合流。ウエスタン・リーグでは3試合に先発し2勝1敗、18回2/3を投げて防御率0・48と猛アピールを続けてきた。「一発勝負だと思っている。やるしかない」。今季初の6連戦を前に、プロ10年目の右腕にチャンスが回ってきた。

2軍では「肘が飛んでもいい」という覚悟で投げていた。藤本博史監督(59)はその姿勢を評価し「そういう気持ちは今のピッチャー陣に必要だと思います。森はこっち(1軍)で投げるよ。気持ちがいいやんか」と話していた。毎朝7時からは筑後でアーリーワークを敢行。「トレーニングはしっかりやってました。しっかりやってきたので、いい方向に出てきている」と、手応えを感じている。

直近の先発登板は、20日の2軍オリックス戦。7回90球を投げ、3安打で自責点0だった。そこから中6日で1軍マウンドへ向かう。「早く投げたかったけど、下でやることをやって待つしかないと思っていたので」。長年ホークスの守護神として通算127セーブを挙げている鉄腕。決死の覚悟で、自身3度目の先発へ挑む。【只松憲】

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